四大小では昨年の研究発表の主たるテーマであった、「コミュニケーション能力を高めよう」という目標を
引き続き継続して、今年も各学級が工夫をこらした授業作りをしてきました。また、地域の教育力を充分に
取り入れた総合学習も１年から６年まで充実したカリュキュラムが組まれています。このように、学校独自
の、個性をもった教育が持続して行われる例はまれなことなのです。四大小の子どもたちが共通したテー
マや理念のもとに、学年や学級の区別なく平等に教育的果実を享受できることは、ありがたいことであり
教職員の皆様の不断の努力や研鑽のたまものです。
　来年も新たに発展した「研究目標」を掲げて新学期が始まることと大いに期待していますし、保護者とし
てとても楽しみです。こうした斬新な試行に加えて、ぜひ普遍させていただきたい提案があります。教科
担任制の中学校と違って、小学校は専科以外は一人の担任が受け持つ仕組みになっています。親によっ
て子どもの様子が変わるように、担任によって児童の様子も違ってきます。ここに、微妙な個性が表れて
くるのですが、学科の教え方、目標の設定、そこに至る手段や方法が全て、担任の個性に委ねられている
ことが、時として個性では解決できない、ある種の「差」を生み出す原因になっているのです。四大小の国語
算数、社会をこう教える、という確固としたバックボーンを確立していただきたいと思います。そのためには、
学年や学級の枠をはずしたところで。教員がそれぞれの専門分野で議論を重ね、１年から６年まで各教科
ごとの「四大マニュアル」を作成する必要があります。これが実行されたときに、研究目標と並立する、四大
の国語、四大の算数といった特色ある、教科目標が得られるのではないでしょうか。